冬日笑む ―十句―
             山内美恵子

ありがとうの病夫の唇冬日笑む

天空より染め師降り来る紅葉山

どつしりと留守がちのわが家石蕗守る

木枯一号樹々の葉はがし去りにけり

ふるさとの新米の香で目覚めしや

夫病めば柚子は不揃いまだ青し

ありつたけの大根料理一人の卓

てきぱきと男性看護師あたたかし

初紅葉病夫の枕辺華やぎぬ

錦秋や介護の希望の一書成る