燈火親し ―十句―   
          山内美恵子

五十冊畏友の偉業天高し

水引草ふつくら穂をたてよき知らせ

腹心の友逝き夕顔白さ増す

剪定の青柚子二つ不機嫌なり

労(いたず)くを労わる夫の目涼しかり

烏瓜レースたくみやそつと触る

夫労わる歯科医師手練れ秋日ぬくし

デイケアに夫(つま)を送りて秋日招く

リハビリの夫の歩伸ぶる紅葉晴れ

介護者とて夢は大きや燈火親し